
三陸沖は東のうねり波が高く海が悪かったです。
風はありませんでしたが、海が悪い。立っているのが、ゆぐるねぇ。
潮は緩んでいて効いておらず、あの激速潮はなんだったんだろうかと。
巻き上げていると細長い大きな黒い物体が上がって来るのが次第に見えてきたと思ったらば
なんと海底からクジラが本土(ロープ)に絡まって上がって来た。
海水面から2mくらい下で巻き上げをストップさせた。
そのでっかいクジラは、ゴンドウクジラ。
海底の道具、仕掛けていたカゴの中の餌ごと食べようとしたのか分からなかったが
本土(ロープ)と枝縄からカゴのところで暴れたのは分かり、すっかり尻尾から胴の部分まで
捻じれて絡まっていた。海水面まで上げたが、ロープが捻じれて他のとこと棒巻きになっていて
どうやっても取れない。カゴは棒カギで引っ掛けて回収し上げたが、
押しつぶされたのか変形して壊れていた。
そしてロープが捻じりグルグル回転しながら尻尾から胴まで
すっかり引っかかってどうすることもできない
とんでもない状況で道具を消失し損害になるのが頭の中によぎったがどうすることもできず・・・・
火を噴きながら外す作業をした。
が、クジラが大きくて重くて外すことは不可能だった。
サイドローラー前に延びる本土は前に行って張った状態。
船をゴーヘーし張りをなくして下にしてから、
クジラから棒巻きになったロープの箇所からマキリでぶった切った。
勢いよくロープがブチ切れ、棒巻き状態でマキリで切ったところから回転してほどけて行き
海底に切れて沈没しそうなところを手に取って素早くハサミにかけて難を逃れた。
潮が速かったらば、一発で終わりだった。
また北ボンデンから取りついて逆さ上げして復旧しなきゃならなかったからだ。
どうにか難を逃れゴンドウクジラは沈まずそのまま海水面に浮いて潮に乗って南に流れて行った。
それにしてもとんでもない状況にあったものだ。
海底でカゴの中のを遊んでいたのか餌か魚を食べようとして誤ってロープに絡まってしまったんだろう。
暴れ方も半端なかったんだなと思った。
あんな大きなクジラが海水面浮いていったので、航行中の船が接触すれば大破し沈没する危険性がある。
航行にはクジラに気をつけてね。
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